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08 — FURUKAWA

飛騨古川

高山から列車で北へ15分ほど。白壁の土蔵が並ぶ用水に、色とりどりの鯉が泳ぐ町が飛騨古川です。高山よりひと回り小さく、静かな町。けれど春の祭りの夜には、さらしを巻いた男たちが大太鼓をめぐって激しくぶつかり合います。「古川やんちゃ」の町の物語です。

ラベルの意味:史実記録で裏づけ 有力説多くの研究・資料が支持 伝承言い伝え 都市伝説噂・地元の語りぐさ

瀬戸川と白壁土蔵

史実飛騨市古川町は、高山を治めた金森氏の2代・可重が増島城を築いて整えた城下町が始まりです(城下町の部屋)。町を流れる瀬戸川は、田に水を引くために掘られた用水で、その流れに沿って白壁の土蔵と商家が並びます。

有力説瀬戸川には、たくさんの鯉が泳いでいます。昭和40年代、生活排水で汚れた川をきれいにしようと、町の人々が鯉を放したのが始まりとされます。冬の間、鯉は池に移されて寒さをしのぎ、春になると川に戻されます。

4月19・20日古川祭
1月15日三寺まいり
2016古川祭の起し太鼓・屋台行事がユネスコ無形文化遺産に

起し太鼓 ― 古川やんちゃの夜

史実毎年4月19日と20日に行われる古川祭は、気多若宮神社の例祭です。19日の夜、祭りの始まりを告げる「起し太鼓」が町に繰り出します。大きな太鼓を載せた櫓を、さらしを巻いた数百人の男たちが担ぎ、櫓の上では、太鼓の両側にまたがった二人の打ち手が交互に打ち鳴らします。

史実各町内の男たちは、「付け太鼓」と呼ばれる小さな太鼓を掲げて、この櫓に突っ込み、先頭の位置を奪い合います。激しいぶつかり合いは深夜まで続きます。翌日は一転して、9台の豪華な屋台がからくりや子ども歌舞伎を披露しながら町を巡ります。古川祭は1980年に国の重要無形民俗文化財に指定され、2016年には高山祭とともにユネスコ無形文化遺産に登録されました。

伝承

「古川やんちゃ」

古川の人の気質は「古川やんちゃ」と言われる。起し太鼓の荒々しさは、その気質を表すものとして地元で誇りをもって語られる。

史実

祭りの始まりを告げる太鼓

起し太鼓は、もともと祭りの始まりを町に知らせるために打ち鳴らしたもの。その太鼓をめぐる付け太鼓の攻防が、祭りの見せ場になっていった。

三寺まいり ― 和ろうそくの夜

史実毎年1月15日の夜には、町の三つの寺(円光寺・真宗寺・本光寺)を巡る「三寺まいり」が行われます。親鸞聖人の遺徳をしのぶ行事で、瀬戸川沿いには大きな和ろうそくが灯されます。

伝承かつて、寺参りの夜は若い男女が出会う機会でもあったことから、三寺まいりは縁結びの行事としても知られるようになりました。雪の中、晴れ着を着た女性たちがろうそくの灯る川沿いを歩きます。

ここを見る:映画ファンが訪ねる町

2016年に公開されたアニメーション映画『君の名は。』では、飛騨古川の駅や図書館、神社などが、作品に描かれた風景のモデルになりました。公開後、国内外から多くのファンが町を訪れています。町を歩くときは、住民の暮らしの場であることに配慮しましょう。

瀬戸川と白壁土蔵
瀬戸川と白壁土蔵飛騨市古川町
古川祭の起し太鼓
起し太鼓飛騨市古川町

主な参考資料:飛騨市「古川祭」「三寺まいり」/飛騨市観光協会/文化庁 文化遺産オンライン「古川祭の起し太鼓・屋台行事」

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