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16 — DIALECTS

津軽弁と南部弁

「どさ」「ゆさ」。たった二文字ずつで、ちゃんと会話が成り立っています。青森の言葉は、全国でもとりわけ難しい方言として知られます。しかも県の西の津軽弁と、東の南部弁では、言葉がかなり違うのです。短く、温かい、雪国の言葉の世界へようこそ。

ラベルの意味:史実記録で裏づけ 有力説多くの研究・資料が支持 伝承言い伝え 都市伝説噂・地元の語りぐさ

世界一短い会話?

史実津軽弁の有名な会話があります。道で会った二人。「どさ」(どこへ行くの?)「ゆさ」(お湯=銭湯へ)。これで会話が終わります。津軽弁では、「〜へ」を表す「さ」をつけて、言葉をぎりぎりまで短くするのです。

史実もっと短い言葉もあります。「け」は「食べなさい」、「く」は「食べる」。「け」「く」だけで、「食べなさい」「食べます」のやりとりができてしまいます。

都市伝説

「寒いから口を開けないで話す」

津軽弁が短く、口をあまり開けずに話すように聞こえるのは、寒さの中で口を大きく開けると冷たい空気が入るからだ――とよく言われる。

有力説

言葉の歴史の問題

方言の研究者の多くは、この説に否定的。東北の言葉の特徴は、古い日本語の発音や、都から遠く離れた土地で独自に変化した結果と考えられている。暖かい地域にも、短い言葉を好む方言はある。

「わ」と「な」

史実津軽弁では、自分のことを「わ」、相手のことを「な」と言います。「わ」は古い日本語の「我(わ)」、「な」は「汝(な)」に通じる言葉です。棟方志功の「わだばゴッホになる」の「わ」もこれです(芸術の部屋)。

どさ? ゆさ。どこへ? 銭湯へ。
じょっぱり意地っ張り。津軽の人の気質
10月23日津軽弁の日

津軽弁と南部弁

史実弘前藩と盛岡藩という別々の藩だった歴史から、青森県の言葉は、西の津軽弁と、八戸などの東の南部弁、そして下北半島の下北弁に分かれます(津軽と南部の部屋)。津軽弁は短く歯切れがよく、南部弁は岩手県の言葉に近い、やわらかな響きだといわれます。

史実津軽弁の言葉には、ほかにも「じょっぱり」(意地っ張り)、「もつけ」(お調子者)、「めやぐ」(すまない、迷惑をかけた)、「わんつか」(少し)などがあります。

津軽弁で詩を書いた人

史実青森市生まれの医師で詩人の高木恭造は、1931年、津軽弁で書いた方言詩集『まるめろ』を出版しました。津軽の暮らしと心を、津軽の言葉のまま描いた作品は、今も読み継がれています。

史実高木恭造が亡くなった10月23日は、「津軽弁の日」とされ、1988年から毎年、津軽弁で書いた詩や作文を発表するイベントが開かれています。

ここを見る:駅や店の方言ポスター

青森の駅や土産物店では、「わいは!」(津軽弁で、驚いたときの「あら!」)、「まいね」(津軽弁で「だめ」)など、方言を使った看板やポスターを見かけます。意味を当てながら歩くのも、青森旅の楽しみです。

主な参考資料:青森県「あおもりの方言」/津軽弁の日やるべし会/国立国語研究所/弘前大学 方言研究

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