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09 — FOOD
卓袱・ちゃんぽん・カステラ
円卓を囲む卓袱料理、留学生の空腹を満たすために生まれたちゃんぽん、ポルトガルから伝わったカステラ。長崎の食卓には、和・華・蘭が混ざりあった「和華蘭」の歴史がそのまま盛りつけられています。
ラベルの意味:史実記録で裏づけ 有力説多くの研究・資料が支持 伝承言い伝え 都市伝説噂・地元の語りぐさ
ちゃんぽん ― 留学生のための一杯
史実長崎ちゃんぽんは、1899年(明治32年)、中華料理店「四海樓」の創業者陳平順が考え出したとされます。当時の長崎には中国から多くの留学生が来ていましたが、暮らしは豊かではありませんでした。安くて、おなかいっぱいになって、栄養のあるものを食べさせたい。そうして生まれたのが、豚骨と鶏ガラのスープに、肉や魚介、野菜、太めの麺を入れて煮込む一品でした。
有力説名前の由来については、福建の言葉で「ご飯を食べる」という意味の挨拶「シャポン(セッポン)」から来たという説がよく知られています。ほかにも、いろいろなものを混ぜる意味の言葉から来たなど、諸説があります。
ここを見る:皿うどんの「ソース」
揚げた細麺にあんをかけた皿うどんに、地元の人はよくウスターソースをかけます。店のテーブルに当たり前のようにソースが置いてあるのは、長崎ならではの光景です。
卓袱料理 ― 円卓の和華蘭
史実卓袱(しっぽく)料理は、大皿に盛った料理を円卓で囲んで取り分ける、長崎独特のおもてなし料理です。日本料理に、中国料理や西洋料理の要素が加わり、角煮(東坡煮)や豚の料理など、当時の日本では珍しかった品も並びました。
伝承卓袱料理では、はじめにお客をもてなす女将が「お鰭(ひれ)をどうぞ」とあいさつし、まず吸い物(お鰭)をいただいてから宴が始まる、という作法が伝わっています。「お客様一人に鯛のひれ一枚を使った吸い物をお出しする」という意味が込められているといわれます。
カステラ ― ポルトガルから来たお菓子
有力説カステラは、ポルトガル人が伝えたお菓子をもとに、長崎で日本人の好みに合わせて工夫されたものと考えられています。名前は、スペインの「カスティーリャ地方」に由来するという説が一般的です。長崎の老舗には、江戸時代初めの創業を伝える店もあります。
トルコライスの「トルコ」はどこ?
ピラフ・スパゲッティ・とんかつを一皿に盛った長崎の洋食。名前の由来は、東西の架け橋トルコにちなむ説、三色旗にちなむ説など諸説あり、はっきりしない。
「食べる」ミルクセーキ
長崎のミルクセーキは、飲み物ではなく、細かく砕いた氷を使ったスプーンで食べるシャーベット状のもの。夏の坂道のご褒美として親しまれてきた。



バタフライエフェクト:砂糖の道
出島や唐人屋敷を通じて、長崎には大量の砂糖が入ってきました。長崎から佐賀・小倉へ続く長崎街道は、のちに「シュガーロード」とも呼ばれ、沿道には菓子文化が根づきました。カステラも、この砂糖の道の上で育ったお菓子です。
主な参考資料:四海樓「ちゃんぽんの由来」/長崎市「長崎の食文化」/シュガーロード連絡協議会